池上本門寺を読む

短歌・俳句

『池上誌』に投稿された短歌・俳句をご紹介します

短歌 選者 清水麻利子

抱きしめてだき締められしわが腕
亡夫と息子のお墓をあらう
菅谷 妙進
古着出しクローゼットは空となり
開発途上の子らにワクチン
菅谷 妙進
独り身のわれを羨むおみなまで
むつかしきかな偕老同穴
立花三千男
小走れるわれはなんとか踏ん張れる
フレイルという範疇の外
立花三千男
ぶんだらで紀州の祭り来年は
どんと乗りきりおどる夏の夜
西嶋 弘子
あじさいの香れる午後にわが猫の
小さな壷を安らぎの地に
菊地 蓮子
先生に烏はクローと教えられ
クロークローと室内騒がし
増島 淳隆
コロナ禍に夫婦歩きの増えし朝
夫は妻の数歩後から
村田 敏行
書道展出さなくなって十五年
筆とり遊ぶ孫とのふれ合ひ
村田 邦子

俳句 選者 能村研三

桐咲くや正目を木取る琴の美し
古居 芳恵
洞門を抜けてしたたる山又山
阿部真佐朗
緑陰の音叉のやうに渉る風
菊地 光子
割箸の金魚の墓標あねいもと
石川 笙児
柵を解き風に乗り蜘蛛の糸
関根 瑶華
払暁のいきなりフォルテ梅雨明ける
酒井 智章
射干や寺の廊下に姫の駕籠
小形 博子
声明の和する一山蝉時雨
岩波 博庸
水打つて先斗町動き出す
今里 隆
空を掃く葉擦れの音や夏木立
竹田 絹子

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