池上本門寺を読む

短歌・俳句

『池上誌』に投稿された短歌・俳句をご紹介します

短歌 選者 清水麻利子

ひまわりの葉が少しずつ鉢に伸び
平和を祈る三年目なり
菊地 蓮子
ねんごろに七夕飾り整えん故事に
倣(なら)いて仕上がりも良し
櫻井 俊子
体操の男子の胸のお宝は
希望が育てた五人の友情
櫻井 俊子
巴里五輪競う選手の力こぶ
観る客すべての希(のぞ)み集めん
瀧口 庸行
ばあちゃんへクーラー入れて涼しくと
わざわざメール来気になればこそ
辻井 良枝
味噌汁に具澤山入れ料理せば
幸せになるとう著書に頷く
富田 朝子
満月をメールに送れば息子から
同じ満月機内に見てると
秋山 典子
急かされて宿題をした夏休み
思いは同じ投稿期限日
小林みよ子

俳句 選者 能村研三

沸点を競ふ町の名けふ大暑
峰崎 成規
救命の地を這ふをとこ汗滂沱
阿部眞佐朗
石筍に触るる一億年の涼
菊地 光子
青空の残りてゐたる門火焚く
石川 笙児
大堂の瓦一枚ずつ大暑
酒井 智章
堀割は城下の名ごり法師蝉
小形 博子
炉端焼並びし鮎のうねり串
古居 芳恵
運針のさくさくと今朝の秋
伊藤よし枝
梅雨鴉弱気な声を挙げてをり
竹田 絹子
大花火余情は胸に咲きしまま
岩波 博庸
田の神を囃して送る秋祭
池田 勝
油照り雑草刈りの鎌握り
秋山 典子

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