短歌・俳句(過去の投稿 2022/04)
このページは、池上本門寺『池上誌』に投稿された過去の俳句です。最新の投稿はこちらの池上本門寺 短歌・俳句をご覧下さい
短歌 選者 清水麻利子
オミクロンひたひた迫る日増しにも
街はしずもり足早のひと
街はしずもり足早のひと
立花三千男
元気だよ亡妻案ずな泪涸れ
タフになったよひろ子はどうよ
タフになったよひろ子はどうよ
立花三千男
仄暗きゑびすや質店に灯の点り
母を待ちいし花石蕗の陰
母を待ちいし花石蕗の陰
山崎 蓉子
つばな風の野の片隅に愛犬の
墓標つくると孫よりの文
墓標つくると孫よりの文
山崎 蓉子
ヒュンヒュンとカメラを走る白い線
雪、雨、霙、ぴちゃんぴちゅんと
雪、雨、霙、ぴちゃんぴちゅんと
志七里光祈
さんかくの赤い帽子を脱ぎすてて
艶めく銀の猫柳かな
艶めく銀の猫柳かな
菅谷 妙進
老い心早寝早起き朝散歩
青のスニーカー若さを少し
青のスニーカー若さを少し
菊地 蓮子
人生の門出を彩る桜花
この暖かみ蕾も開花す
この暖かみ蕾も開花す
辻井 良枝
花ひらく心弾みし昨日今日
コロナ収束平穏無事を
コロナ収束平穏無事を
辻井 良枝
俳句 選者 能村研三
待春の痺れを切らすパスポート
峰崎 成規
大地より吹きあぐるごと辛夷咲く
阿部真佐朗
寒泳会先頭をゆく水府流
石川 笙児
木椅子には森のぬくもり日脚伸ぶ
関根 瑤華
朧月より匙一杯のレモン汁
菊地 光子
降誕の法恩供え春キャベツ
酒井 智章
らう梅のしづかな光こぼしをり
古居 芳恵
酒搾る息子のビデオ年酒酌む
小形 博子
遠富士をときおり仰ぎ磯菜摘む
伊藤よし江
古木にも気負ひのありて梅白し
岩波 博庸
福は内鬼の正体知りながら
小藤真由美
畑道の光弾みぬ風車
阿部 直己