短歌・俳句(過去の投稿 2023/11)
このページは、池上本門寺『池上誌』に投稿された過去の俳句です。最新の投稿はこちらの池上本門寺 短歌・俳句をご覧下さい
短歌 選者 清水麻利子
スーパーのレジに並ぶは外つ国の
レジ打つ人も外つ国の人
レジ打つ人も外つ国の人
秋山 典子
帰り道レシートの裏に書きとめる
ふと浮かびたる歌のかけらを
ふと浮かびたる歌のかけらを
秋山 典子
取り寄せし歌集に付箋を挟み込み
付箋だらけとなるを二度読む
付箋だらけとなるを二度読む
小林みよ子
息子似か嫁似か女孫十二歳
ぼくは呟く亡妻似じゃないの
ぼくは呟く亡妻似じゃないの
立花三千男
受話器からピアノの調べ流れくる
五歳の姪の子犬のワルツ
五歳の姪の子犬のワルツ
菊地 蓮子
母と児の睦まじき戯れ聞こえきて
我にもかの日の想いたゆとう
我にもかの日の想いたゆとう
櫻井 俊子
はまり込む大人のぬり絵選びたる
二十四色の出来に見とるる
二十四色の出来に見とるる
西嶋 弘子
朝夕のふとんをたたむ力なく
ふと思い知る我身のおとろえ
ふと思い知る我身のおとろえ
瀧口 陽耕
ゴロリ寝る次のドラマの時間待ち
クーラー効いたベットの上に
クーラー効いたベットの上に
辻井 良枝
俳句 選者 能村研三
独奏のホルン棚引く秋夕焼
阿部眞佐朗
瀬の音に胡弓とけ合ふ風の盆
古居 芳恵
秋暑しお寄り掛けの柱撫ず
酒井 智章
心経に無の字の多し虫しぐれ
関根 瑶華
一徹は短所にあらず残る虫
峰崎 成規
みほとけの耳は福耳鉦たたき
石川 笙児
波が波呼ぶ深浦や秋つばめ
小形 博子
琴の爪置くや満ちくる虫時雨
伊藤よし枝
秋爽の牧ゆったりと羊雲
竹田 絹子
一湾を鳶旋回の鯊日和
岩波 博庸