短歌・俳句(過去の投稿 2017/12)

このページは、池上本門寺『池上誌』に投稿された過去の短歌と俳句です。最新の投稿はこちらの池上本門寺 短歌・俳句をご覧下さい

短歌 選者 山中登久子

古稀が喜寿を喜寿が卒寿を祝う声
盛り上がりゆく社友のつどい
飛田 正勝
村祭り今年も近づき恙なく
神に供える餅をわがつく
吉野 芳子
秋淋しふと思い出す母の顔
母の齢をはるか越え来し
澤邊 茂野
「全力をつくします」とう声流る
雨降り続くうす寒き街に
佃 かね子
久々の草をむしるに専念す
止める人なき 秋の夕暮れ
奥 貞子
龍口寺いつもは静かな参道に
賑わう夜店法難の日は
菊池 蓮子
空蝉をみつけし児童の学校帰り
われも会話の仲間入りせり
村山奈津子
さつまいも町内あげて掘りあげる
歓喜湧き立ち野にこだまする
石渡 セン

俳句 選者 能村研三

浦安の秋晴即ちてんばれ
石川 笙児
星奔る墓群は海に背を向けて
阿部眞佐朗
川風にホバリングして秋あかね
菊地 光子
秋霖や祖師のもたれし柱あり
酒井 智章
野菊晴れ民子は何処かつしか野
飛田 正勝
ひやひやと難を逃れし秋出水
辻井 良枝
秋晴れてシューズをおろしウォーキング
今里 隆
晩年はわたしの未来赤とんぼ
山室伊津子
芒穂の風に手招きしてゐるよ
澤邊 茂野
季の移り暮れれば集く虫の声
山田みどり