短歌・俳句(過去の投稿 2021/11)
このページは、池上本門寺『池上誌』に投稿された過去の俳句です。最新の投稿はこちらの池上本門寺 短歌・俳句をご覧下さい
短歌 選者 清水麻利子
躍動す思いの深き球児等の
まなこ輝き夏空に映ゆ
まなこ輝き夏空に映ゆ
辻井 良枝
どの道も咲き盛りたるサルスベリ
飾りまつれり夏の終りを
飾りまつれり夏の終りを
水野 博子
長生きは国の弥栄さはあれど
百歳人口八万人超ゆ
百歳人口八万人超ゆ
立花三千男
急逝の娘偲びて夫と歌う
「おててつないで……」声を忍ばせ
「おててつないで……」声を忍ばせ
筆谷 幸子
あたりまえマスクなしの二年前
不透明なりあたり前の日々
不透明なりあたり前の日々
菊地 蓮子
コロナ禍を生きぬくためと店ごとに
知恵の味のせテイクアウトに
知恵の味のせテイクアウトに
菅谷 妙進
七五三にぎわいひびく子等の
声玉じゃりを踏むひのくまの杜
声玉じゃりを踏むひのくまの杜
西嶋 弘子
洗濯物もう干してある新築の
ベランダに老いは急かされており
ベランダに老いは急かされており
秋本 和子
腰までも埋まる泥土をかきわけて
被災者さぐり玉の汗光る
被災者さぐり玉の汗光る
櫻井 俊子
俳句 選者 能村研三
ふるさとの地酒届きぬ敬老日
石川 笙児
敬老日森林浴の中にゐる
岩波 博庸
鐘楼より富士くつきりと秋彼岸
酒井 智章
桜葉の早も散り初む今朝の秋
古居 芳恵
山門へ誘ふやうに花すすき
菊地 光子
一湾に窓開け放つ爽気かな
阿部真佐朗
蒼穹に朱き黙あり烏瓜
関根 遥華
爽やかや厄割り玉のこなごなと
小形 博子
曇天を突き上ぐ両手秋の服
小藤真由美
通学の身支度急かす秋の蝉
竹田 絹子
出離なき山家の暮らし月の雨
阿部 直己
生家いま住人知らず一位の実
山室伊津子
草むらのお盆過ぎると虫の声
秋山 典子
長き夜や小半酒と歳時記と
池田 勝