短歌・俳句（過去の投稿　2023/07）

このページは、池上本門寺『池上誌』に投稿された過去の俳句です。最新の投稿はこちらの池上本門寺　短歌・俳句をご覧下さい

短歌 選者 清水麻利子

撮りましょか見知らぬ人の申し出に
櫻に寄りて息と並びたり
櫻井　俊子
山すそに流れる雲の速くして
明日の旅路の想いは走る
瀧口　陽耕
荒地より掘りて連れ来し母子草
その名が好きで名がうれしくて
小林みよ子
才能を信じ支えた家族愛
「銀河鉄道の父」に目頭押さえる
菊地　蓮子
しっぽりとご先祖思う梅雨時期に
日本の季節かみしめ拝む
西嶋　弘子
やれうれし今日も「数独」できました
疲れた脳にコーヒーの香り
菅谷　妙進
検査受け休み明けには結果聞く
胸ドキドキと待つ日の長く
辻井　良枝
検査受け休み明けには結果聞く
胸ドキドキと待つ日の長く
辻井　良枝
積ん読の効用を説く読書子よ
ぼくはどれだけ励まされしか
立花三千男
失敗も思い違いもあればこそ
今が正解そうであろうが
立花三千男

俳句 選者 能村研三

堰を越ゆる稚鮎の必死きらきらり
峰崎　成規
薫風や仁王の衣吹き上げて
酒井　智章
花は葉に父の齢は遠に越え
阿部眞佐朗
ほろ酔ひに似たる船酔ひ月おぼろ
石川　笙児
滑らかにワインに溶くる春夕焼
岩波　博庸
地に星のとんで地獄の釜の蓋
小形　博子
城まとふ風よ光よ聖五月
伊藤よし江
賑はひの街の息継ぎ沈丁花
菊地　光子
紫木蓮真砂女の句碑を島に訪ふ
古居　芳恵
さくらさくら香りは空に忘れしか
竹田　絹子