短歌・俳句（過去の投稿　2016/01）

このページは、池上本門寺『池上誌』に投稿された過去の短歌と俳句です。最新の投稿はこちらの池上本門寺　短歌・俳句をご覧下さい

短歌 選者 山中登久子

一合が適量なれど五里歩き
仏の友と酔い過ごすやや　
飛田　正勝
安芸と伊予瀬戸に向き合う蜜柑県
天つ光と潮風尊し　
檜山　太作
霜月となりても我の食卓に
何よりご馳走水茄子漬は
小池　豊子
御会式の屋台を囲む賑わいに
さくら紅葉は灯に浮きて冴ゆ
村山　奈津子
何時よりか開くことなきアルバムに
若き日のわれ微笑みており
佃　かね子
世は荒み日毎のくらし辛くとも
長い人生楽しき日もあり
奥　貞子
育ちきし猫の甘噛みにのこりたる
我が手の傷は成長の跡
北郷　　聖
清々と御会式桜は美しき
花月光の下に合掌をする
菊池　蓮子
春に咲くカラスノエンドウ秋も咲く
いつもいつも可愛いらしい花　
桜木　園子

俳句 選者 能村研三

秋の秩父へ厚紙切符汽車の旅
石川　笙児
凛として橘実るご廟かな
酒井　智章
振り向けば落日重き師走かな
峰崎　成規
三味線の佳境に入り神の留守
阿部　真佐朗
心まで満たされてをり日向ぼこ
柴田　初子
塩むすび光る勤労感謝の日
山室　伊津子
乾杯の前に黙祷年忘れ
飛田　正勝
小春日にリュックと杖持ち旅に出で
今里　隆
王義之の手本に見入る文化の日
北郷　聖