
池上本門寺を読む
短歌・俳句
『池上誌』に投稿された短歌・俳句をご紹介します
短歌 選者 清水麻利子
終戦後袋に米を二合入れ
修学旅行の思い出深し
修学旅行の思い出深し
秋山 典子

我兄の回復祈る公園に
子等の駆けるを眺めみる吾
子等の駆けるを眺めみる吾
瀧口 陽耕

参政権この一票に無駄はない
出たい人より出したい人を
出たい人より出したい人を
菊地 宣子

ラベンダーの香の立つ風のベンチにて
色美しきくつろぐ朝は
色美しきくつろぐ朝は
菊地 蓮子

末弟が杖を使えと持ちてくる
ハイカラな棒強き助太刀
ハイカラな棒強き助太刀
富田 朝子

子に贈る幼き日々のエピソード
エッセイを書き誕生祝いに
エッセイを書き誕生祝いに
小林みよ子

CTの結果聞くまで気の重し
今日はパスして褒美のアイス
今日はパスして褒美のアイス
辻井 良枝

東京の歪(いびつ)な空に憧れた
見上げる雲は僕見て笑う
見上げる雲は僕見て笑う
小林 良行

俳句 選者 能村研三
開け閉ての敷居の音や秋めける
阿部眞佐朗

一光年生きるに長し星走る
峰崎 成規

送り火の消えて面影残りけり
酒井 智章

平凡てふ貴重な暮らし大茅の輪
菊地 光子

汲むほどに閼枷井の涼し鐘のこゑ
小形 博子

調律してピアノを譲る秋立つ日
古居 芳恵

身に入むや外人墓地の遠汽笛
関根 瑶華

鯔はねて朝の光を八方へ
伊藤よし江

板切れは出目金の墓碑老夫婦
石川 笙児

朝涼や皿浮かせたる使ひ川
岩波 博庸

月今宵名刀を待つ鞘の橋
佐藤 浩章

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