池上本門寺を読む

短歌・俳句

『池上誌』に投稿された短歌・俳句をご紹介します

短歌 選者 山中登久子

雪国を越えて来りし風凍みる
独りの鍋の音を聞きつつ
奥 貞子
使わねば不良在庫の核兵器
使えば造る死の商人は
飛田 正勝
亡き姉へ想い募れり哀しみの
思いにただに雨音を聞く
佃 かね子
惜別のことのは聴けば胸迫る
象徴天皇幕ひき給う
瀧口 陽耕
見えずとも確かに在ると知る縁の
星無き空に重ねて師走
五戸 将弘
初雪のしらせある日を返り咲く
けなげにつつじ陽をあび三つ四つ
千葉 瓊子
老い来り介助なしでは生きられぬ
人の情けにすがり百年
澤邊 茂野
木枯しの吹かぬ年なり着々と
足音聴ゆ師走なりけり
曽山 澄子
胃の検査大病院へ一歩一歩
バスにゆられて悲喜こもごもか
友口 信雄

俳句 選者 能村研三

南座に京の風格冬の月
石川 笙児
能登の空ふたつに割るや冬の雷
阿部眞佐朗
輪唱のやうな風吹く蕎麦の花
菊地 光子
丁寧に書こうと記し初日記
酒井 智章
電飾に急かさる如く街師走
山室伊津子
平成の終着点の暦買ふ
増島 淳隆
冬館ペーチカ焚いて客を待つ
今里 隆
ことほぎのもみじ色づく天赦日
中川めぐみ

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