池上本門寺を読む

短歌・俳句

『池上誌』に投稿された短歌・俳句をご紹介します

短歌 選者 山中登久子

訪ね来し友と見せ合ふ歌のあり
良し悪し抜きに笑ひ合ひたり
澤邉 茂野
もの豊かなれど濁世よ貧しくも
こころ豊かな時代いずこに
小澤 元
日日に緑濃くなる季節なり
君への思いパンジーに語る
五戸 将弘
転ぶなと言う医師の言葉を思いつつ
ゴミ出す朝は気を付け歩む
佃 かね子
捨てられぬ使い慣れたるこの鍋を
嫁と娘は昭和レトロと言う
村山奈津子
遠き日々アイロン使わず寝押しせし
思い出遠し女学生のころ
奥 貞子
「おす」という声に手をあげ上野の駅に
米寿のわれは友を迎える
飛田 正勝
高い木へハンガー使い巣をつくる
都会の鴉の愛の子育て
菊地 蓮子
病室のカーテン閉めれば住居時間の
ひとりの世界の心持て余す
石渡 セン
ソロバンを曾父母に習う子供の日
三歳の曾孫の目を輝かせており
切通 耕道

俳句 選者 能村研三

寄席消えし人形町の薄暑かな
阿部眞佐朗
さへづりや嚥下の妻に次の匙
石川 笙児
端午の日飯粒立つて炊き上がる
菊地 光子
水煙の最先端より梅雨に入る
酒井 智章
つばくろの軌跡の先に父母の墓
瀧口 陽耕
点滴の一滴ごとのあたたかし
飛田 正勝
洒落てみる藤棚下のカフェテラス
辻井 良枝
吐息かも知れぬ藻の花二つ三つ
山室伊津子
春昼の雑木林の風が鳴る
今里 隆
子供の日卓布の上のバナナかな
切通 耕道

ここで掲載している「短歌・俳句」を始め、月刊『池上』には、様々な記事を掲載しています。どなたでも年間購読(1200円/年)が可能です。ご希望の方は、下記「年間購読フォーム」にてご連絡下さい
年間購読フォーム

過去の記事