池上本門寺を読む

短歌・俳句

『池上誌』に投稿された短歌・俳句をご紹介します

短歌 選者 山中登久子

村まつり恙なく今年も近づきぬ
神に供える餅をわがつく
吉野 芳子
澄み渡る空にかがようシャボン玉
弾けるまでの一瞬の夢
柴田さくら
小競り合いして沈黙の一時間
皿洗う夫テレビ見る妻
飛田 正勝
鶴見川堤防散歩の楽しみは
一、二歳児とかわせる言葉
檜山 太作
しみじみと齢を思いぬしっかりと
歩むと思えど足元危ぶむ
佃かね子
只今と声をかけたる我が夫の
遺影に笑みても返答のなし
曽山 澄子
亡き夫の携帯電話の短縮ダイヤル
Ⅰのボタンは消すことのなし
菅谷 妙進
秋深み君が八十路を越えゆけば
わがこころにも吹く風さやか
瀧口 庸行
俳句詠む隣の婦人と道連れに
新幹線の出逢い楽しも
斎藤 和代
墓参への道に匂える木の緑
可愛い小鳥の囀りひびく
菊池 蓮子
山茶花の乙女の如く語りくる
齢重ねきて花と触れ合う
奥 貞子
御会式の櫻花作り楽しかり
大堂の上の桜はなやぐ
村上登三江

俳句 選者 能村研三

来し方と朱肉の凹み鵙のこゑ
山室伊津子
賀状書く欠礼状に黙祷す
飛田 正勝
先生が好きで集りぬ草虱
石川 笙児
光る眼の和む仁王や煤払ひ
酒井 智章
待ち伏せす花柊の角の闇
峰崎 成規
この道を行けば鵜浦能登時雨
阿部真佐朗
大空に道のあるらし鳥渡る
保田 榮子
吉野杉真すぐに天高き秋
今里 隆
虫の音に一途の心学びたる
柴田 初子
泣き銀杏散る中山の法華経寺
増島 淳隆

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