池上本門寺を読む

短歌・俳句

『池上誌』に投稿された短歌・俳句をご紹介します

短歌 選者 山中登久子

小春威風堂々の琵琶の木の
花ほころびて春を告げいる
奥 貞子
恙なき日々に足らいてこの年も
我の意のまま庭木手入れす
吉野 芳子
明け方の窓辺に寄りて黒猫は
影絵のようにわれを招きぬ
菊地 蓮子
朝まだき身延太鼓の鳴り響き
法蓮華経のリズムに溶けこむ
増島 淳隆
良きことの少なかれどもおのずから
夫の遺影に心の温む
佃 かね子
又どっと木の葉時雨の赤と黄が
日差しをまとい散りくる午後は
柴田さくら
實くん(八十三歳)オセロゲームに魅了され
歳も忘れて惚けるひまなし
村上登三枝
七里ケ浜のしらすどんぶり食べんとし
行くに台風漁にでられずと
檜山 太作
初雪や早すぎますよ堀炬燵
歌を詠まんと心わくわく
斎藤 和代
来年のカレンダー手に丸め持ち
人をみかけて小走りになる
菅谷 妙進
枯れ尾花風になびける寒き午後
皇帝ダリア凛と咲きおり
辻井 良枝

俳句 選者 能村研三

登呂しぐれ美しきかたちの土器木器
石川 笙児
沈金の言祝ぐ能登の雑煮椀
峰崎 成規
哀へぬ統領の木遣りの出初め式
酒井 智章
過ぎ去りし日の甦る虎落笛
阿部真佐朗
したたかや蓮の骨にもある稔侍
山室伊津子
一つ撞き百七つ聴く除夜の鐘
増島 淳隆
家中の明りともして去年今年
保田 榮子
庭餌場代り代りに小鳥来る
今里 隆
むづかしき事を成し終へ新走り
柴田 初子

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