ふたつの御聖日
釈尊御涅槃会 宗祖御降誕会

 2月15日(木)午前11時より、本殿に於いて菅野日彰貫首導師のもと釈尊涅槃会が営まれました。釈尊涅槃会は、お釈迦様がご入滅されたとされる2月15日に、そのご遺徳を偲んで報恩感謝の気持ちを捧げる法要です。
 池上本門寺では法要に際し、大きな釈迦涅槃図(縦約三メートル、横約二メートル)が掲げられ、参詣者は共に読経・唱題を捧げました。この涅槃図はお釈迦様が娑羅双樹の下で涅槃に入った際の説話が基になっており、お釈迦様は頭を北にして西を向き、右脇を下にした姿で横になられています。周囲には十大弟子を始め、諸菩薩や諸天善神、動物や虫類などまでが嘆き悲しむさまが色鮮やかに描かれています。右上にはお釈迦様の生母である摩耶(まや)夫人がお釈迦様の弟子の阿那律(あなりつ)尊者に先導されて命を延ばす妙薬を届けるも、沙羅双樹の枝に引っかかって届けることが叶わなかった様子を見ることができます。また、お釈迦様を囲う八本の沙羅双樹のうち右側四本は白く枯れ、左側四本は青々としています。これはお釈迦様の御教えが不滅であることを示しています。この時、枯れた葉が白鶴のようであることからお釈迦様の御入滅を「鶴林(かくりん)」と呼び、転じて高徳の僧が入滅されたことを指すようになりました。池上本門寺が宗祖鶴林の地と呼ばれるのはこのためです。
 続く16日は宗祖御降誕の御聖日です。日蓮聖人は貞応元年(1222)、千葉県安房小湊で漁師の家にお生まになられました。ご生誕の折り、にわかに庭先から泉が湧き出し産湯に使ったとされる「誕生水」、浜辺に青蓮華が咲いた「蓮華ケ渕」、海面に大小の鯛の群れが集まった「妙(たえ)の浦」という「三奇端」が今に伝えられています。
 午前11時より大堂において菅野貫首大導師のもと日蓮聖人第八〇三回御降誕会が営まれ、本門寺信行会会員をはじめとする多くの参列者が集い、日蓮聖人の御聖誕を祝いました。なお、この法要では日蓮聖人ご誕生の際に伝えられる三奇瑞にならい、ご宝前に大きな鯛が供えられました。

  微妙庵
初寅祈祷会

 2月8日(木)、微妙庵で初寅祈祷会が営まれました。毘沙門天は仏教における北方守護の四天王の一尊で、七福神の一員としても信仰されています。古来より、厄除けや商売繁盛のご利益があるとされていますが、法華経においては法華経信仰をする人を護る善神として説かれています。立春後、最初の寅の日に毘沙門天に参拝すると福徳を授かるとの伝承から、初寅祈祷会が営まれるようになりました。
 午前11時の第一座は菅野日彰貫首導師のもと、午後2時の第二座では針原伸広主任導師のもとそれぞれ法要が営まれ、本門寺修法師による加持祈祷が行われると、参列者は家内安全や商売繁盛、健康祈願など、それぞれの願いを込めて一心に合掌をしていました。

  本門寺ボーイスカウト
能登半島地震支援募金を実施

 池上本門寺が育成する朗子クラブに所属するボーイスカウト大田第十七団は毎年正月期間に募金活動を行っていますが、本年1月1日に発生した能登半島地震の報せを受け、震災支援の募金活動を行いました。
 2月18日(日)ボーイ隊集会で正月期間中に集められた募金の贈呈式が行われ、日蓮宗東京南部宗務所・社会教化会代表の今田忠彰上人に対し、代表スカウトが皆さんからの思いのこもった募金が手渡されました。今田上人並びに山口顯辰団委員長からお礼や励ましの言葉を頂き、スカウト達も誇らしく感じていたようでした。
 また、今後も継続した募金活動を行うべく、池上本門寺・日蓮宗スカウト連絡協議会・大田第十七団の三者合同で取り組む運びとなりました。2月3日(土)節分追儺式の折には大堂前や総門前、大坊本行寺の境内など五カ所で募金活動を行いました。日蓮宗スカウト連絡協議会から、この活動のために製作した幟の提供があり、また、大坊本行寺中野日演貫首、池上本門寺木内隆志執事長、日蓮宗スカウト連絡協議会会長塚本智秀師もスカウト達と一緒に現場へ立ち、募金の呼びかけを行いました。今後も募金活動を続けて参りますので、皆様からのご支援を何卒お願い申し上げます。

  ご苦労様でした
2月の団体参拝

  • 10日 石川県 善住寺 31名
  • 11日 千葉県 寶蔵寺 30名
  • 17日 千葉県 西部六組寺院連合会 40名
  • 20日 静岡県 妙恩寺 4名