日蓮大聖人第七四二遠忌報恩御会式が１０月１１日(水)から１３日(金)の三日間営まれ、菅野日彰貫首大導師のもと法要が厳修されました。本年は１２日夜、池上の街全体での万灯(まんどう)練(ねり)供養が五年ぶりに再開され、七十六講中が参詣し、太鼓を響かせながらお会式の夜を彩りました。

○１１日（水）

　午前11時から第一座｢歴代先師聖人並びに池上法類・池上護山会先師報恩法要｣が営まれ、回忌にあたる本門寺歴代聖人と昨年のお会式以降に遷化された池上法類の先師上人に回向が捧げられました。
　午後12時半から大田区照栄院住職・石川龍彦上人による特別法話『池上のこと』が大堂下大広間で行われ、参加者は楽しく軽やかなお上人のお話に耳を傾けていました。
　午後2時から｢納経十種供養式法要｣が営まれ、本門寺写経会会員が出仕しました。協力して浄書した写経を輿に載せ、本殿前から大堂まで練り歩きました。法要中に写経が納められた後、｢華・香・瓔珞・抹香・塗香・焼香・幡蓋・衣服・伎楽・合掌｣の十種類の供養が日蓮聖人のもとに捧げられました。

○１２日（木）

　午前10時から｢宗祖御更衣法要｣が営まれ、法要中に大堂のお祖師様のお衣が冬衣へお召し替えされました。
　法要に先立ち、羽二重の白衣を奉納する武相御召講は池上中道院にて法味を捧げ、中道院から大堂まで行列を組み、白衣を献上しました。
　また、本年は本門寺檀信徒有志により新しい紫衣と七条袈裟が寄進されました。紫衣と七条袈裟のご奉納は菅野貫首の発願によるもので、三年に一度新調されており、奉納主には日蓮聖人のお衣で制作されたお経本入れが下賜されます。
　午後12時半から大磯延台寺住職・中島源吾上人による特別法話『改めて問う、伝統仏教の将来』が大堂下大広間で行われ、難しい問題をわかりやすくお話されていました。
　午後2時から｢宗祖報恩御逮夜(おたいや)法要｣が営まれ、日が傾いてゆく中で日蓮聖人御入滅の往時を偲びました。
　法要後は１３日早朝に至るまで各所で報恩の読経が響き、御廟所では献灯供養のもと夜通し読経が行われました。また大堂では夜を徹して唱題行が営まれました。
　本年は七十六の万灯講中が練供養に参列し、池上の街におよそ二十万人が訪れました。

○１３日（金）

　日蓮聖人ご入滅のご聖日である１３日早朝を迎え、午前七時より石川県立像寺住職・福井清周上人による特別説教が行われ、日蓮聖人の御一代が語られました。引き続き菅野貫首大導師のもと｢宗祖臨滅度時法要｣が営まれ、法要中に六老僧の日昭聖人が宗祖御入滅を池上全山に伝えるため打ち鳴らした「臨滅度時の鐘」を日蓮聖人御入滅の時刻である辰の上刻(現在の午前八時頃)にあわせて菅野貫首が打ち鳴らし、参列者は頭を垂れ、日蓮聖人の法華経・お題目弘通のご生涯を偲びました。法要後は出仕者全員で御廟所へ参拝し、お会式のすべての法要を円成しました。

　１１月１日（水）午後五時より、品川の海から出現した毘沙門天を祀る微妙庵(みみょうあん)で菅野日彰貫首導師のもとお会式法要が営まれました。手作りの桜花で飾られた堂内に、微妙庵信徒・池上徳持若睦会の面々が参集し、共に日蓮聖人へ報恩のお題目を捧げました。
　午後七時から池上の講中や近隣の万灯講中が微妙庵を参詣し、日蓮聖人へご報恩を込めたお囃子にあわせ纏を振り、太鼓を叩いてご遺徳を讃えました。

　１０月２９日（日）午前10時より本門寺霊宝殿にてご霊宝お風入れ式が営まれ、木内隆志執事長導師のもと日蓮聖人御真筆の御本尊・御真蹟・御遺物に報恩の読経が捧げられました。
　また、当日は教師認証式のため身延山にいらした菅野日彰貫首は、お風入れ式に先立ち、２７日（金）に山務員と共に霊宝殿にて読経を捧げました。読経後にじっくりとご霊宝を拝見し、日蓮聖人のいぶきを実感していました。

• 3日　千葉県　千葉県東部宗務所参拝団　53名
• 11日　日蓮宗宗務院　50名　/　北海道　法隆寺　５名
• お会式団体参拝12日　千葉県妙福寺　3名　/　愛知県　本住寺・妙行寺合同参拝団　16名　/　長野県　遠照寺　6名　/　東京都　三尊教会　15名　/　千葉県　長福寺　2名　/　神奈川県　八宏精舎　8名　/　埼玉県　本法寺　11名　/　東京都　妙光寺　7名　/　静岡県　法泉寺　15名　/　山形県　大宝寺　21名　/　長崎県島原仏教会　3名　/　東京都　淺野宏行ご一行様　2名　/　東京都　三徳　100名
• 21日　長崎県 常在寺　35名　/　宮崎県　龍雲寺　13名　/　鶴岡悦子ご一行様　30名　/　長崎県　妙福寺　10名
• 22日　蓮華会　22名　/　立正安国会　29名　/　北海道　法亀寺　10名
• 24日　千葉県　長漸寺　21名
• 26日　長崎県　自證寺　26名
• 27日　神奈川県　静円寺　12名
• 28日　長崎県　本成寺・妙圓寺　20名