令和三年 辛丑歳
新春初詣

 令和三年を明るい気持ちで迎えようと、大晦日から地元の方々が集まりました。除夜の鐘を合図に新年が幕を開けると、大堂にて菅野日彰貫首導師による新春特別開帳が営まれました。
 本年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため列に並ぶ際にソーシャルディスタンスを保つなど、ご参詣の皆様にご協力をいただきながらの初詣となりました。新型コロナウイルスにより先行き不透明な状況でありますが、少しでも皆様の心身が健やかな一年となりますことをお祈り申し上げます。

  江戸千家御供茶式(おくちゃしき)
茶筅供養会(ちゃせんくようえ)

 令和二年十二月十二日(土)、池上本門寺の恒例行事である茶筅供養会に併せ、令和元年より行われている江戸千家御供茶式法要が大堂において営まれました。
 江戸千家流祖の初代川(かわ)上(かみ)不(ふ)白(はく)は生家が日蓮宗(新宮本廣寺)の檀徒で、京都での修行時代、千家のすぐ向かいにある本法寺の中興ともいわれる日詮上人と親交があったことがご縁となり、谷中安立寺(住職・越塚裕規上人)を菩提寺とされました。この仏縁により本門寺における江戸千家御供茶式が実現しました。
 午前十一時に菅野日彰貫首導師のもと御供茶式並びに茶筅供養会法要が営まれ、前家元の探源齊(たんげんさい)不(ふ)白(はく)宗匠によるお手前で、お祖師様へ濃茶と薄茶が捧げられました。さらに式中に集められた茶筅へ魂抜きの祈祷を行い、お世話になった茶筅へ報恩の誠を捧げました。
 大堂での法要に引き続き、大堂裏にて鈴木弘信執事長導師、山口顯辰学監修法導師のもと茶筅をお焚き上げする浄焚式が営まれました。冬の寒空のもと高く燃え上がる茶筅に、参加者は合掌し感謝を捧げました。

  第三期・疫病得度退散
百万遍唱題祈願結願法要(けちがんほうよう)

 新型コロナウイルス疫病得度退散を願い、九月九日(水)から百日間かけて第三期唱題修行を奉行し、十二月十七日(木)、本門寺大堂において結願法要を厳修し、皆様から頂戴した助行のお題目をお祖師様へご奉告しました。全国の皆様から頂戴したお題目奉納の累計は三千五百六十三万三千三百九十遍となり、総計一億千七百七十七万五百六十三遍となりました。ご協力いただきました皆様へ篤く御礼申し上げます。
 午前十一時から菅野日彰貫首導師のもと、副導師に鈴木弘信執事長・山口顯辰学監、本門寺山務員総出仕にて報恩の誠を捧げました。読経に引き続き、山口顯辰学監修法導師のもと本門寺修法師により加持祈祷が捧げられ、百日間の唱題祈願成就の報恩感謝と共に、疫病得度退散を祈りました。その後、菅野貫首がご宝前へ進み、結願文を捧げました。
 菅野貫首は結願文の中で、あらためてお祖師様のみ教えである立正安国論の一説を引き、自分自身の安穏・平和を願うからこそ、他の人々を助ける行いをしましょうと呼びかけられました。さらには現在闘病中の人々の早期回復、無念にも命を落とされた方へのご回向を捧げました。さらに、第四期・疫病得度退散唱題祈願を発願し、世界全体の平穏を祈念しました。
 法要当日は、都内で多くの陽性者数が報告されましたが、決して諦めることなく、祈りの心を広めるために皆様のご協力を心よりお願い申し上げます。

  年末恒例
仁王尊像お身拭い式(おみぬぐいしき)

 令和二年年十二月二十一日(月)午前十一時より、仁王門において鈴木弘信執事長導師のもと仁王尊像お身拭い式が営まれました。
 読経が始まると出仕の僧侶が長い柄のはたきで左右の仁王尊の煤(すす)を払い、一年の感謝を捧げました。法要後に参列者ひとりひとりが布巾を手に仁王様のお側へ進み、高さ三・六メートルの御尊像をお身拭いしました。

  日蓮聖人説法像
清掃完成奉告式法要

 令和二年十二月二十五日、此経難持坂上の日蓮聖人説法像の清掃完成を祝い、菅野日彰貫首導師のもと奉告式法要が営まれました。
 宗祖御降誕八百年を記念し、本門寺信行会会員の相澤雅美さんが中心となり信行会有志二十九名によって日蓮聖人像がはじめて洗浄・清掃されました。
 日蓮聖人像の下の銘板には、当山第八十世金子日威貫首の書で「我日本の柱とならん、我れ日本の眼目とならん、我れ日本の大船とならん」と日蓮聖人の三大誓願が刻まれており、銘板の塗装は相澤さん自ら行うと共に、金子貫首の孫にあたる当山参拝部の伊澤文彦執事にも筆を執っていただきました。
 菅野貫首は相澤さんはじめご奉納いただいた皆様への感謝と共に「皆様のお祖師様を思うお心に大変感動を致しました。これからも共にお題目をお唱えし、お祖師様のお心を伝え広めて参りましょう」とお話しになりました。

  ご苦労様でした
12月の団体参拝

  • なし