暑さに負けない
ほうろく加持

 毎年、土用の丑の日に営まれる「ほうろく加持」が七月二十一日(火)長栄堂にて行われました。本年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、消毒や換気の徹底を行った上での開催となりました。
 ほうろく加持とは頭痛封じのご祈祷で、日蓮宗独自の作法によって行われます。頭痛封じの御守りを頭に載せ、その上からお盆の迎え火などで使用される素焼きのお皿である「ほうろく皿」をかぶせ、そこに「もぐさ」のお灸を据えます。火が付いたもぐさは徐々に燃え、じわじわと熱が皿に伝わり、頭頂部を熱してゆきます。ここに加持祈祷を行って頭痛封じ・無病息災を祈ります。なお、ご家族やご友人の代理として祈祷を受けることができます。 お参りされた方にお話を聞くと「今年は新型コロナウイルスの影響で、自分の家族の分だけでなく、友人家族の分も頼まれてきました。もぐさの煙が充満する堂内で、滝のように汗を流しながら懸命にご祈祷してくださるお上人方に感謝です。しっかりと感染症対策をして下さっていたので安心でした。」と汗を拭いながら笑顔で話していました。

  大森蒲田仏教会主催
盆供養追悼会

 猛暑日となった八月四日(火)の午前十一時より、大森蒲田仏教会主催の盆供養追悼会が本殿にて営まれました。大導師は菅野日彰貫首、副導師は鈴木弘信執事長と山口顯辰学監が務め、本門寺山務員と学僧の計八名が出仕しました。
 本年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、仏教会・戦没者遺族会など各関係者の参列がない中での法要となりましたが、例年以上に懇ろなる読経を捧げ、菅野貫首は表白文で戦没者の慰霊とともに、世界平和と新型コロナウイルスの早期終息を祈りました。

  ご先祖の御魂に回向する
み魂まつり法要

 八月四日(火)午後六時より、大堂に於いて鈴木弘信執事長導師のもと、み霊まつり法要が営まれました。
 毎年本門寺ではご先祖のご回向をし、納涼盆踊り大会を開催しておりましたが、残念ながら本年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、盆踊りが中止となりました。
 当日は大変な猛暑となったものの、夕方になり少しずつ和らいできました。法要中、ご先祖様がお帰りになったことを知らせるかのように、幾度となく心地よい風が夕日に照らされた堂内を吹き抜けました。

  樹木葬「池上樹陵」
開眼法要

 池上本門寺に樹木葬専用の墓所が完成致しました。菅野日彰貫首自ら「池上樹陵」と命名され、七月三十日(木)に開眼法要が営まれました。鈴木弘信執事長導師のもと、宇澤淨進法務部執事が修法導師を務めました。
 昨今は後継者に悩まれる方が多くいらっしゃるうえ、お墓事情は年々変容しております。本門寺は様々なご要望にお応えすべく、五重塔から朗峰会舘へと向かう坂の途中に樹木葬を新設致しました。ご興味のある方は是非お問い合わせ下さい。

  世界平和を願う
追悼の鐘

 池上本門寺では毎年、広島・長崎原爆の日と終戦記念日の三日間、戦没者慰霊と世界平和を願い、鐘楼の鐘を打ち鳴らしています。
 戦後七十五年が過ぎた今、その当時を知る人々は減少の一途をたどっています。この悲しい歴史を後世に伝え、真の世界平和を目指していくことが、私たちに課せられた大切な使命ではないでしょうか。
 本年も青空のもと鐘が打ち鳴らされると、本門寺僧侶と共に参詣者は一様に手を合わせ、哀悼の意を表しました。