建立当初の姿に
総門修復除幕式
十月四日(木)午前十一時より、かねてから修復工事を行っていた総門が完成し、除幕式が行われました。
菅野日彰貫首大導師、山口顯辰学監修法導師、参与法類寺院・山内寺院・工事関係者参列のもと法要が営まれ、修復を終えた総門並びに扁額がお披露目されました。
総門は第二十二世日玄聖人代の元禄年間に建立されたと伝えられており、扁額「本門寺」は門より古く、寛永四年(一六二七)本阿弥光悦の筆によるものです。光悦が永く後世に残る字として「本」「門」「寺」それぞれ一字につき千枚もいとわず書き、籠いっぱいになってもなお決めかねたという話が伝えられており、その逸話から「一字千字の額」と讃えられる関東三額の一つです。この扁額は第十六世日樹聖人の代に奉納されており、先般、日樹聖人御直筆の勧進帳が本門寺に奉納され、仏縁を感じずにはいられません。
日朗聖人七百遠忌報恩
七面山へ登詣
九月十八日(火)から十九日(水)にかけて、日朗聖人七百遠忌の報恩のため七面山へ登詣しました。
一二九七(永仁五)年九月十九日、日朗聖人は南部実長公と共に七面山登山を果たし、七面大明神をお祀りしたことから、日朗聖人を七面山敬慎院開祖とし毎年九月十九日を開創の日として大祭を行っています。
参加者三十九名のうち三十名が山口顯辰学監引率のもと七面山へ登詣、九名が金子元彦執事長引率のもと上沢寺・本国寺・円実寺・本遠寺など身延の霊跡を参拝しました。先だっての台風被害により七面山表参道が通行止めとなり、奇しくも日朗聖人が登られた道と同じ北参道を通っての道となりました。非常に険しい道のりではありましたが、菅野貫首御染筆の玄題旗を先導に、お題目を唱えながら一歩一歩霊気あふれる七面山の土を踏みしめていきました。途中、日朗聖人お手植えの栃の木がある安住房へお参りし、昼食をとりました。七面山敬慎院へと到着した一行は、入浴と食事を済ませ御開帳と大祭法要に参列し、力強いご祈祷を受けました。
翌朝、午前四時より開闢(かいびゃく)法要に参列しました。残念ながら御来光を拝することは出来ませんでしたが、参列者一同で東の空に向かいお題目を唱える感動を味わいました。報恩の思いが通じたのか、帰りには表参道が開通し、再び一同でお題目を唱えながら七面山を後にしました。
他の参加者と合流後、一行は身延山祖廟にて報恩読経を捧げ、久遠寺へ参拝し御開帳を受けました。また金子執事長と山口学監は内野日総法主猊下と面会し、温かいおもてなしを頂戴しました。身延を後にした一行は池上へ到着、菅野貫首はじめ本門寺僧侶に出迎えられ、無事に七面山参拝を終えることが出来ました。
日蓮聖人最期の旅路
宗祖池上御入山会
九月十八日、本山大坊本行寺において池上本門寺菅野日彰貫首導師のもと、宗祖池上御入山会が営まれました。
法要には、池上山内寺院をはじめ、総本山身延山久遠寺から法務部長の松本慈恵上人が参列されました。また、日蓮聖人の大檀越であった池上宗仲公の末裔で、池上本門寺筆頭総代池上幸保氏とご家族、大坊本行寺檀信徒、池上本門寺信行会、池上市民大学参加者など多くの方が参列されました。
法要中、病弱になっていた日蓮聖人の為に食べやすく栄養のあるものをという心遣いから、豆腐に当時貴重だったゴマをすり下ろしたものをかけた「引きずり豆腐」が池上宗仲公から振る舞われたことに習って、池上幸保氏によって引きずり豆腐が御宝前に供えられました。法要後、参列者には当時の味を再現した「引きずり豆腐」が振る舞われ、日蓮聖人の池上での暮らしに思いを馳せるとともに、お会式に向けた季節の到来を感じていました。
日蓮聖人の足跡を辿る
学僧霊蹟行脚
池上本門寺の学僧は年に一回、日蓮聖人ゆかりの霊場に参拝しており、本年は九月十四日(金)に伊豆を行脚しました。
山口顯辰学監引率のもと総勢十九名は菅野日彰貫首に見送られるなか午前八時に池上をバスで出発し、弘長元年(一二六一)から約二年の間日蓮聖人が伊東配流の生活を送られた仏現寺に到着。ここから約七㎞の道を行脚し、伊豆法難の際俎岩に置き去りにされた日蓮聖人を救った船守弥三郎の屋敷跡である川奈蓮慶寺を目指しました。
学僧達は蓮慶寺で昼食を済ませた後、俎岩のある日蓮崎に近い蓮着寺までの約十㎞を行脚しました。蓮着寺で日蓮聖人ゆかりの「袈裟掛けの松」や「御経岩」「岩題目」等を拝見しました。
今回は日蓮聖人大難四ヶ度の御生涯を追体験するかのごとく悪天候での行脚となりましたが、学僧たちは必死にお題目を唱え力強く歩んでいました。
ご先祖様へのごあいさつ
秋のお彼岸法要
ご苦労様でした
9月の団体参拝
- 10日 長崎県 常在寺 18名
- 12日 長崎県 本経寺 28名
- 13日 栃木県 護法寺 14名
- 14日 成人沙弥講習会 20名
- 20日 岩手県 智恩寺 18名
- 27日 広島県 五泉寺 11名
- 28日 北海道 顕本寺 15名