菅野日彰貫首
大僧正叙任並びに第五十四代日蓮宗管長就任へ

 池上本門寺第八十三世菅野日彰貫首が大僧正に叙任され、日蓮宗管長に就任されることとなりました。この大きな慶事を、今号と次号の二回に渡り特集します。
 この度菅野貫首が叙任される「大僧正」とは日蓮宗における最高位の僧階(僧侶の階級)です。また「管長」は宗派を統括する役職で、日蓮宗の管長は管長推戴委員会で審議のうえ推戴されます。その職務は、国の憲法や法律にあたる宗制の公布、ご親教、僧階・住職の認証など多岐に渡ります。
 平成三十年五月八日(火)、日蓮宗宗務院において、大僧正の位を授かる叙任式が執り行われ、中川法政宗務総長より証書が手渡されました。
 翌五月九日(水)、宗務院において管長就任奉告式が執り行われ、管長推戴書、管長印璽が授与され、正式に第五十四代日蓮宗管長に菅野貫首が就任しました。  五月十日には身延山祖廟にて就任奉告式を行いました。身延山での模様は来月号にて詳しくご紹介致します。

  立教開宗第七六六慶讃
法華経千部読誦会大法要

 四月二十七日(金)より二十九日(日)までの三日間、大堂にて立教開宗第七六六年慶讃法華経千部読誦会大法要が営まれ、大勢の檀信徒が参拝しました。
 一日目となる二十七日は、菅野日彰貫首導師のもと、午前十時より檀信徒各家先祖代々之諸霊追善法要が、午後二時からは奉賛会各家先祖代々之諸霊追善法要が営まれました。
 二十八日は菅野貫首導師のもと、午前十時から宗祖御更衣(ごこうえ)法要が営まれ、菅野理恵様とご親族一同により日蓮聖人の夏用の袈裟と御衣が献納され、武(ぶ)相(そう)御(お)召(めし)講(こう)より日蓮聖人の襦袢と白衣が奉納されました。読経が響き渡るなか、日蓮聖人のお衣が夏物にお召し替えされました。午後二時からは立教開宗慶讃法要が営まれ、参列者は報恩の誠を捧げました。
 二十九日には、午前十一時から子供たちの健全育成祈願法要、午後二時からは世界平和祈願天童音楽大法要が営まれ、三十五名のお稚(ち)児(ご)さんが境内を行列した後に法要に出仕し、ご宝前にお花をお供えしました。稚児代表として、高橋佑輔さんと伊澤杏さんが祭文(さいもん)を大きな声で読み上げ、報恩感謝の心を表しました。

  御奉納
大堂紫幕

 本年四月二十八日、岡山神顕寺住職の小野妙彰上人と杉山昇様・友子様ご夫妻より大堂の左右に紫幕をご奉納いただきました。ここに厚く御礼申し上げます。

  信州に伝わる法華の魂
長遠院日樹聖人墓所参拝

 菅野日彰貫首が四月十七日(火)から十八日(水)にかけ池上本門寺復歴第十六世長遠院日樹聖人の墓所と、墓所を守る長野県飯田市長源寺(早川英章住職)に参拝しご報恩の誠を捧げました。
 長遠院日樹聖人は不受不施(ふじゅふせ)の考えから江戸幕府と対立し、本門寺第十六世を除歴のうえ信州伊那へ流罪となります。その後、昭和六年池上第七十四世酒井日慎貫首の代に復歴し、第七十七世石川日教貫首の代より毎年四月に当代の貫首が墓参しています。
 菅野貫首は日樹聖人の墓所を守る「池上古跡保存会」の会員と共に報恩法要を営んだ後、懇親会に参加し親睦を深めました。また、菅野貫首は四条金吾頼基公の供養墓も参拝し、この信州の地に脈々と受け継がれる日蓮聖人への篤い信仰と法華の魂を感じる二日間となりました。
 次回は日樹聖人の一件により日蓮宗から改宗した寺院への参拝も検討されています。今一度、本門寺とのご縁が結ばれることを切に願います。

  日蓮聖人御廟所
玉砂利のご奉納

 この度、新宿瑞光寺住職星野顯聡上人より御廟所玉砂利が奉納がされ、五月三日(木)に大堂において、菅野日彰貫首より星野上人へ感謝状の贈呈が行われ、感謝状とあわせ菅野貫首染筆による色紙が贈呈されました。星野顯聡上人には厚く御礼申し上げます。

  ご苦労様でした
4月の団体参拝

  • 1日 北海道 妙静寺 65名
  • 2日 長崎県 題目寺・開目寺 31名
  • 4日 北海道 大徳寺 15名
  • 5日 神奈川県 大久寺 16名
  • 9日 調布市 蓮慶寺 18名
  • 10日 岡山県 松林寺 25名
  • 14日 立正安国会 30名
  • 15日 東京都 興善寺 6名
  • 17日 熊本県 妙龍寺 28名
  • 19日 長崎県 法妙寺 73名
  • 20日 島根県 法蔵寺 6名 / 千葉県 妙暹寺 5名
  • 22日 東京都 法明寺咸光山鬼子母神花園中 12名
  • 23日 韓国 寶土寺 12名
  • 27日 山梨県 身延山久遠寺新入生霊跡参拝団 57名