お檀家とお山の絆を深めるために
第一回終活相談会を開催

 なぜ本門寺が終活相談を?
 十一月二十九日(水)の午後二時より、朗峰会舘東の間にて本門寺のお檀家さんを対象とした終活相談会が開催され、百余名ほどのご参加を頂きました。
 本門寺は大本山という大きな組織で、どうしても人の入れ替わりによってお檀家さんとの関係が希薄になりがちでした。それではいけないという菅野貫首の強い思いのもと、法務部が中心となっていつでも変わらぬ対応ができるよう、また本山の僧侶全員と親しくなっていただき、お檀家さんとお山との絆をより一層深めていただくためにこの会を開催しました。

菅野日彰貫首ご挨拶
 開会にあたり菅野日彰貫首より挨拶があり、日蓮聖人の御遺文『木絵二像開眼之事』の一節に示されるように「死骨に魂が宿る」との思いこそが大前提で、自身のパラオ慰霊での体験など実例をもって説明されました。
 なかでも、谷中学寮時代の教え子が勤める本山瑞輪寺で預かっていた地下鉄などに置いていかれた遺骨を綺麗な骨袋に入れ替えてお経を上げたところ、ある日「夢枕に亡くなった母が現れ、綺麗な着物を着て微笑んでいた」と話す夫婦が訪ねてきてお檀家になられたという逸話が紹介され、供養というものは必ず亡き方に届いているのですと話され、ぜひ我が身に当てて考えてくださればと呼びかけました。
 また、菅野貫首が自身の母の葬儀の際、ご遺体に末期の水を捧げられ、お棺にお題目をしたため、感謝に満ちた葬儀ができた経験を語られ、本門寺ではただ葬儀をするのではなく、亡くなってすぐに行う枕経もしっかりと営み、決して粗末にならないよう細心の注意を払って供養させていただいていることが説明されました。

担当の伊藤海祐法務部執事より、次の事が説明されました

「檀徒・墓地」の継承に関する現状の説明
 本門寺の墓地継承の際には後継者が必要です。本門寺の場合は「墓地継承の後継者は家族内で決める」ことができます。また、「生前でも後継登録が可能」です。これを機会にご家族の中でお話し合いをしていただければ幸いです。
「葬儀・法事」に関する現状の説明
 本門寺で葬儀を出す際には本殿と松濤の間といったお堂をお使いいただけます。また式中初七日ではなく、初七日法要を別途営んでおります。
 なお、通夜を行わない「一日葬」は行うことはなく、必ず通夜葬儀と営んでおります。日数の違いによるお布施の変化はございません。
「永代供養」に関する現状の説明
 本門寺には『池上廟』という永代供養墓がございます。春と秋のお彼岸で読経・供養を捧げています。
 「墓じまい」については更地にしてお返し頂くようお願いをしております。
質疑・応答
 参加者からは「亡くなった際、まずはどこに連絡したらよいのがわからない」との質問が上がりました。
 こういった場合、まずは本門寺にお電話をお願い致します。責任を持って応対させていただきます。

 参加されたお檀家さんは「貫首様から本門寺の基本理念をお話しいただけて良かったです。今までよりもお寺をぐっと身近に感じられるようになり、安心しました。」と話していました。
 今回の相談会は第一歩であります。各ご家庭で状況も違うでしょうから、今後はもっと個別具体的な相談ができるようにしてまいります。

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  第四十七回
宗門先師追悼法要

 十一月二十二日(水)、本門寺本殿において日蓮宗宗門先師法要が厳修され、内野日総日蓮宗管長大導師のもと、副導師に吉田見悠宗会議長並びに鈴木浄元審査会長、本門寺僧侶の出仕により営まれました。また、式には菅野日彰貫首、小林順光宗務総長並びに宗務院役員、宗務所長代表として茂田井教洵東京都西部宗務所長が参列しました。
 宗門先師法要は毎年、十月一日から九月三十日までの一年間、宗務院に遷(せん)化(げ)(僧侶の逝去の意)の届け出があった上人にご回向を捧げ、全国からそのご遺族が参列する法要です。
 式中、小林順光宗務総長より追悼文が読み上げられ、布教伝道にその生涯を捧げられた先師の法功を讃えました。また、ご回向中に先師お一人お一人の遷化月日と法号が読み上げられると、遺族は深々と頭を下げて合掌し、供養の誠を捧げていました。

  裏千家今日庵主催
御供茶式(おくちゃしき)

 十一月十七日(金)、裏千家今日庵恒例の「御供茶式」が菅野日彰貫首導師のもと大堂にて営まれました。
 参列者の見守る中、千宗室お家元の次男・敬史さんによる濃茶・薄茶二碗が謹点され、伝供(でんく)役の僧侶により日蓮聖人の御宝前にお供えされました。
 続いて御供茶式の後は、裏千家淡光会東京第八南支部と大田区同門の会の方々による添釜の茶席が設けられ、松濤の間では、本門寺の学僧がお手前を披露する「あゆみ会」の薄茶席が開かれました。この「あゆみ会」の席では、毎年本門寺護持の霊宝を用意しており、今回は南北朝時代の圓頓止観が掛けられました。茶席には敬史さんと伊住公一朗理事にお越し頂き、稽古の成果を遺憾なく披露し、お褒めの言葉を頂戴しました。

  池上本門寺写経会
団体参拝を開催

 毎月最終日曜日に行われている「法話と写経の会」の会員による毎年恒例の団体参拝が十一月四日(土)に行われ、布教部野坂執事引率のもと二十六名の参加者と共に、中山法華経寺・真間山弘法寺・柴又帝釈天題経寺を参拝しました。
 当日は雲一つ無い快晴で、最初にお参りした法華経寺では、少しずつ色づき始めた境内を歩き、鬼子母神堂にて御開帳を受けました。真間山弘法寺では祖師堂にて鈴木日晋貫首様御導師のもと御開帳をして頂き、ご挨拶を頂きました。柴又帝釈天題経寺では自由散策し、お参りや、寅さん縁の下町を散策したり、お土産を買ったりするなどして楽しみました。
 陽射しが強く、汗をかくような場面もありましたが、自分の足で赴いてお参りしたその喜びと功徳が参加者一人一人の信仰へとつながる良い団体参拝となりました。

  ご苦労様でした
11月の団体参拝

  • 3日 長崎県 妙宣寺 9名
  • 4日 立正安国会 28名
  • 8日 韓国 大韓仏教観音宗 34名
  • 10日 熊本県  妙國寺 25名
  • 11日 熊本県  妙國寺 28名
  • 14日 岡山県 大尊会 68名
  • 16日 新宿区 幸国寺 4名
  • 18日 成人沙弥講習会 23名
  • 18日 身延山久遠寺在院生 19名
  • 19日 静岡県東部宗務所 63名
  • 20日 島根県 本寿寺 28名
  • 23日 千葉県 妙福寺 31名
  • 24日 島根県 連紹寺 11名
  • 28日 神奈川県 逗子市仏教会 37名
  • 30日 神奈川県 泉福寺 7名