別れと出会いと

春、3月・4月。この月は別れと出会いの月です。
この春、長らく共に励んできた仲間が異動し、新たな門出を迎えることになりました。
本人は新しい挑戦ができることを大変喜んでおり、将来の夢や希望について色々と話してくれました。私も社会人と先輩としてお話しを聞いておりました。
彼は早く車の免許を取得し、ドライブしたり旅行に出かけたり、結婚して家族も出来たらいいなと語ってくれました。荒行堂で修行に精進したいことや、色々な経験をしたいと20代の若人らしい視点で、目標を実現させる努力を重ねて行くことを静かに誓っているように感じました。
今から10年ほど前、本門寺の千部会でお昼のお弁当を頂いておりましたら、それまで全く面識のない先輩上人から声をかけてられて、ナポレオン・ヒルが著した「成功哲学」という本にまつわる手書きのメモを頂きました。
その内容は1章から17章まであるもので、「積極的な心構えを持て、目標を持ってプラスアルファの努力をする、明るい性格で情熱を持つこと」などなど、当時の私にとって足りていないことばかりでした。
私は今でもその手書きのメモを部屋に貼って、普段の生活の中で心掛けています。ふりかえりますと、私に気付きを与えて下さる言葉や出会いが幾度かありました。教えて下さる方はお婆ちゃんであったり、年下の方で有ったり様々です。まさに、仏様が使わして下さった「変化の人」なのでしょう。
この春、社会に旅立つ多くの方に、良いご縁が結ばれ、人生がより豊かになさって下さればと願っています。

合掌

今川高之