七面山登詣

少し前のお話になりますが、令和5年9月18日に七面山へ登詣いたしました。
日蓮聖人は晩年の9年間を身延山でお過ごしになられ、その背後にそびえる七面山に七面大明神をお祀りすべく登山を念願されていらっしゃいました。しかしながら、その思いは叶わず、お弟子の日朗上人が1297(永仁5)年9月18日に南部実長公と共に七面山を登山し、翌19日に七面大明神をお祀りなされ、祖願を達成されました。
七面山敬慎院では、日朗上人が日蓮聖人の御心を受け、七面山に登山し開山されましたことに由来し、9月19日を開創の日として大祭が執り行われるようになりました。

過去の記事(2022/09)に掲載されております通り、池上本門寺では平成30年に第二祖日朗上人の第七百遠忌を慶讃し、七面山敬慎院に団体参拝を初めて行ってより、コロナ禍で断念した年もありましたが、今回で第五回目を迎えました。第四回まで七面山登詣は池上本門寺の僧侶数名で参加者を引率して参りましたが、参加者には女性も多く、今年は池上本門寺の女性職員さん1名にも引率していただきました。
職員さんには初めてながらも立派に務めを果たされましたので、七面山登詣の体験を皆さまにも知っていただきたく、この機会をお借りいたしまして限られた文字数ではありますが、執筆をお願いいたしましたので以下記載させていただきます。

――私が宗門に触れたのは、本門寺に勤めさせていただくようになってからになります。そのため信仰や七面山についてあまり明るくありません。
ですが今回参加者の方々が一心にお題目を唱えながら山を登られていく姿を見て、一心に信じることの強さや信仰という目には見えないものを感じることができました。
七面山登詣では、敬慎院でのお開帳や七面山大祭、御来光が強く印象に残っています。
月並みな表現になりますが、七面山での体験はとても神秘的で美しい思い出ばかりですので、是非多くの方に体験して頂きたいです。

以上、この体験談を読まれた方に少しでもご興味をお持ちいただけたら幸いです。

合掌

伊澤 文彦