その時に

2月22日は宗祖日蓮大聖人(以下 宗祖)が伊豆法難から御赦免になられて750年になります。
伊豆半島は昔から流罪の地とされていました。今年の大河ドラマ「鎌倉殿・十三人」の源頼朝も二十年間、伊東祐親の下で監視された生活を送ってきたのです。
時が移って弘長元年(1261年)5月12日、宗祖40歳の時、立正安国論奏進がきっかけとなり、伊豆法難に遭われたのです。その際に、地頭・伊東祐光の病気平癒の祈願を依頼され、法華経信仰を約束して祈願をしたところ成就します。
宗祖が流罪中執筆された『四恩抄』に「……十二時の間に一時二時こそははげみ候へ。是は思ひ出ださぬにも御経をよみ、読まざるにも法華経を行ずるにて候か。……」とあります。私も故あって本門寺を離れて10日余り、法華経・お題目の尊さ、有り難さをしみじみと感じさせて頂き、今後とも、益々この報恩の心を持って宗祖へ給仕の誠を捧げる覚悟をしたひと時でした。

合掌

学監 山口顯辰