「四耐四不訣」

今朝、鹿児島のある住職から本門寺へ一本の電話が入りました。
その方は「山口上人が全堂代表の時の再行です。お上人の書かれた一口説法を大切に守っています。この度長男が初行に入るのでお話を少し聞かせて欲しい。」との電話でしたので、平成五年の記事の中の一説を語って差しあげました。
百日の修行は止暇断眠の日々ですが、宗祖のお言葉に「自身仏に成らずして父母をだにも救い難し、いわんや他人をや」とあります。そのお言葉通り、苦しい百日ではあるけれども「艱難難持を玉にする」という言葉もありますから、一日一日を精一杯生ききって下さいと励ましてあげました。
そのお上人は私が副伝師になる事を知りませんでした。不思議な御縁を感じます。
この稿に数回お邪魔させていただきましたが、最後に私の好きな言葉を添えて締めくくります。

「四耐四不訣」(曽国藩) 冷に耐え 苦に耐え
煩に耐え 閑に耐え
激せず  躁(さわ)がず
競わず  随(したが)わず
以て大事を成すべし

合掌

学監 山口顯辰