日慈上人を偲ぶ

今年の5月28日に当山先代住職の酒井日慈上人がお亡くなりになり、過日本葬儀を営ませていただきました。お世話になりました皆様方には厚く御礼申し上げます。
私は平成13年、日慈上人が当山の貫首となって2年目の年に修行僧として日慈上人に出会いました。本門寺へ来たばかりで貫首様の顔もまだ満足に覚えていない始めの頃、廊下で作務衣姿の日慈上人に出くわしました。その“おじいちゃん”が誰だか分からなかった当時の私は「お掃除の業者さんかな？」などと思いながら満足に挨拶もしなかった次の瞬間、私はその“おじいちゃん”に頭をぐしゃぐしゃに鷲掴みにされながら「挨拶くらいせんか～!!」と烈火のごとく怒鳴られ、私はこのおじいちゃんが池上本門寺第82世の酒井日慈上人だと思い出しました…。
本葬儀では代表で何名かの方々が温かい弔辞をくださいましたが、皆様がそれぞれに日慈上人との思い出をお持ちで、当山歴世中最高齢の101歳という年齢にまで到達した日慈上人はその長い人生の中で本当に多くの人達との関りを持ち、思い出を残していったのだと思いました。