立秋

8月を迎えまだまだ残暑が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
今年は、8月7日が立秋です。暦の上では秋になります。
8月を別名「葉月」とも言います。語源は諸説あるようですが、このころになると木々の葉がそろそろ散り落ちる頃なので「葉落ち月」、略して「葉月」となったようです。
8月の異名は他にも、「穂張り月」、「秋風月」、「雁来月」、「月見月」、「観月」など秋を思わせる名称が多く見られます。
昔は立秋の頃になると秋冬の支度を始める頃だと言われました。しかし現代はまだまだ夏真っ盛りです。10月には「お会式」が行われますが、50年位前は暖を取るために火鉢を用意したと聞いておりますが、現在は冷房をつけております。新暦と旧暦の差は有りますが、季節が少しずつずれていると思います。これも地球温暖化が原因でしょう。
旧暦では「一日(ついたち)」の事を「朔日(さくじつ)」と言い、8月1日を「八朔(はっさく)」と言います。「八朔」は、早稲米の初穂を神に供え五穀豊穣を祈る日で、初秋の儀式です。ちなみに、果物に「はっさく」が有りますが、これは江戸時代に広島のお寺の境内で偶然発見され、八月朔日(ついたち)になると食べられるようになることから、そのお寺の住職が「はっさく」と命名されたようです。正に実りの秋です。
実りの秋と言えば、菅野貫首様も自ら畑を耕しジャガイモやキュウリ等を育てております。それらの収穫も楽しみです。
残暑が厳しい中にも月遅れのお盆を迎えると、やはり秋の気配を感じます。
朝夕の涼風やヒグラシ(蝉)の鳴き声に秋めいていく自然界の様子が感じられます。これが日本人の感覚なのでしょう。夏の終わりをお盆と共に味わってみてはいかがでしょうか。

合掌

梅本明宏