宗祖日蓮聖人立教開宗第七六八回慶讃
法華経千部読誦会

 令和二年四月二十七日(月)から二十九日(水)の三日間にわたり宗祖日蓮聖人立教開宗第七六八回慶讃法華経千部読誦会が大堂にて営まれました。
 例年、全国より有縁の僧侶・檀信徒が集まり盛大な法要が営まれておりますが、本年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため山務員のみの出仕となりました。式衆の経席を全てご宝前側へ向け、常時マスクを着用し、接触を避けるため大堂の日蓮聖人から角塔婆までをつなぐお手綱を中止するなど感染症対策を講じての法要となりました。

27日(月)午前十時 晴れ 千部会第一座【一之巻・二之巻】
檀信徒各家先祖代々之諸霊追善法要
  • 大導師 菅野日彰貫首
  • 副導師 鈴木弘信執事長
  • 同 山口顯辰学監
  • きん座 中筋優之
  • 木番 稲葉善顕(一之巻)
  • 同 野村せん生(二之巻)
  • 金丸 天間泰湧
菅野日彰貫首は勧請前に涙を流しながら日蓮聖人へ山務員のみで千部会を営むことを奉告しました。序品第一で全員の声が重なると菅野貫首は涙を拭い、日蓮聖人へ深々と礼を捧げました。  また、感染症対策として参列が叶わないことから、大堂の土間に焼香と除菌アルコールスプレーを用意し、長時間留まらないよう参拝者に協力を呼びかけました。なかには風通しの良い堂外でお経本を開き、参拝している方もいらっしゃいました。
27日(月)午後二時 曇り/雨 千部会第二座【三之巻・四之巻】
奉賛会会員各家先祖代々之諸霊追善
  • 大導師 菅野日彰貫首
  • 副導師 鈴木弘信執事長
  • 同 山口顯辰学監
  • きん座 鈴木照雄
  • 木番 稲葉善顕(三之巻)
  • 同 宇澤淨進(四之巻)
  • 金丸 山本是匡
 昼過ぎから徐々に雲が厚くなり、午後の法要時にはすっかり曇空となりました。ちょうど薬草喩品第五の中頃になると強い雨が降り出し、段々穏やかな雨へと変わっていきました。「雨雲が空を覆い、雨が一時に等しく降り注そそぎ、その雨は一切の草木に行き渡り、高木、低木、大・中・小の薬草それぞれに応じた潤をもたらす」という「三草二木の喩え」を説くが如き現象でした。
28日(火)午前十時 晴れ 千部会第三座【五之巻・六之巻】
宗祖御更衣(ごこうえ)法要
  • 大導師 菅野日彰貫首
  • 副導師 鈴木弘信執事長
  • 同 山口顯辰学監
  • きん座 渋谷泰明
  • 木番 山本是匡(五之巻)
  • 同 天間泰湧(六之巻)
  • 金丸 稲葉善顕
  • 御更衣(ごこうえ) 宇澤淨進 伊澤文彦 鈴木照雄 野村せん生
 例年、宗祖御更衣法要には日蓮聖人の紫衣と七条袈裟をご奉納される菅野理恵様・ご親族の皆様と、日蓮聖人の白衣をご奉納される武相御召講の皆様が参列されますが、感染症対策のため参列せずに営まれました。
 読経が始まり、金丸三打を合図に御更衣担当の宇澤淨進法務部執事が大堂承事の伊澤文彦参拝部室事へ衣を渡し、伊澤執事によって日蓮聖人の御前に運ばれました。お厨子の正面の扉を閉じたうえで両脇の扉を開け、御更衣担当の四名により冬の衣から夏の衣へお召し替えを行いました。
28日(火)午後二時 晴れ 千部会第四座【七之巻・八之巻】
立教開宗慶讃法要
  • 大導師 菅野日彰貫首
  • 副導師 鈴木弘信執事長
  • 同 山口顯辰学監
  • きん座 鈴木照雄
  • 木番 野村せん生(七之巻)
  • 同 宇澤淨進(八之巻)
  • 金丸 天間泰湧
 第四座の立教開宗慶讃法要で法華経一部八巻二十八品を読誦することとなりますが、出仕した山務員は最後の最後まで全力で読経し、日蓮聖人へご報恩の誠を捧げました。
 菅野貫首が立教開宗の慶びをあらわした慶讃文をお唱えすると、雲が切れて大堂に光が差し込みました。あたかも日蓮聖人が登り来る朝日に向かい、お題目をお唱えした姿を感じさせてくださっているような光景でした。
 法要後、菅野貫首からインターネット配信により世界中の人々へ法話を行いました。立正安国論の一節を意訳し、「我が身の安全を願うならば、全体の安全を思いなさい」と、世界全体が一丸となって協調・協力することの重要性を説きました。法話の動画はこちらよりご覧頂けます。
29日(水)午前十一時 晴れ 千部会第五座
子供たちの健全育成祈願法要
  • 大導師 菅野日彰貫首
  • 副導師 鈴木弘信執事長
  • 同 山口顯辰学監(修法導師)
  • きん座 中筋優之(木番)
  • 金丸 中條宏尉
  • 修法 田中智覚 針原伸広 野村せん生 井上達朗 稲葉善顕 天間泰湧 渋谷泰明 小西良祐 山本是匡 小野啓雅
 本門寺第八十世金子日威貫首以来、本門寺貫首に命名された方、初参りや七五三祈願をされたお子様、天童稚児・花の精として本門寺の年中行事に出仕されたお子様、更には本門寺が日頃行っている青少年健全育成活動の朗子クラブ・池上スポーツクラブの子供達の健やかな成長を願い、日本の未来を担うすべての子供達の健全育成を祈願するこの法要では、山口学監修法導師のもと十名の修法師が祈りを込めて木剣を振りました。
29日(水)午後二時 晴れ 千部会第六座
世界平和祈願並び新型コロナウイルス疫病得度退散祈願法要
  • 大導師 菅野日彰貫首
  • 副導師 鈴木弘信執事長
  • 同 山口顯辰学監(修法導師)
  • きん座 中筋優之(木番)
  • 金丸 瀬戸龍渓
  • 修法 田中智覚 針原伸広 野村せん生 井上達朗 稲葉善顕 天間泰湧 渋谷泰明 小西良祐 山本是匡 小野啓雅
 新型コロナウイルスの早期終息を願い、マスク越しでもお堂が震えるほどの力強い読経を捧げ、心を一つにし新型コロナウイルス・疫病退散を祈りました。また、菅野貫首は祈願文の中で立正安国論の一節「汝、須らく一身の安堵を思わば先ず四表の静謐を祷るべき者か」の文を以て、日蓮門下として世界中に蔓延する病魔得度退散を祈り、さらには病気で亡くなられた方々の霊位に回向を捧げ、闘病中の方々の早期回復を祈りました。

  壱百日壱百万遍唱題祈願
経過のご報告

 新型コロナウイルス疫病得度退散を願い、二月二十一日(金)から五月三十日(土)の結願法要までの百日間、全国の皆様より沢山の唱題修行のご報告を頂戴し、五月初旬の段階で合計二千三百遍を越える数となっております。中には個人で百万遍お唱えいただいた方や、お寺が中心となり地域で一丸となってお唱えいただいた方々もいらっしゃいます。こうして皆様にご協力を賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。
 五月三十日に営まれます結願法要の様子は来月号で詳しくご紹介させていただきます。

  感染拡大予防にあたり
ご寄進いただきありがとうございます

 新型コロナウイルスの感染拡大防止にあたり、篤信の皆様より池上本門寺へマスクなど感染予防用品をご寄進いただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。

  • 東京都 本成院 三瓶宗正上人 ゴム手袋 五百枚
  • 東京都 瑞光寺 星野顯聡上人 マスク 合計二千枚
  • 山梨県 唯勝寺 小林妙馨上人 マスク千二百枚
  • 東京都 草木法衣店様 マスク 沢山