クリアな視界、クリアな心
私事で大変恐縮ですが、昨年の六月、白内障の手術をいたしました。
目にレンズを入れる手術だったのですが、執刀医の先生が大変素晴らしい方で、手術は万事成功となりました。
手術を終えてみると、広がる世界が明るくハッキリと見えるではありませんか。こうも違うものかと感動をいたしました。
これまでも人生の一里塚と言える出来事がいくつかありましたが、殊に病院にお世話になった事につきましては三回目です。
ひとつめは新型コロナウイルスに感染し、入院した折。もうひとつは一昨年に行った前立腺ガンの手術。そして今回の白内障の手術です。
それぞれの出来事において、どういうわけか周囲から助けをいただくことができていました。コロナの際には担当医の先生が素早い判断で治療薬を処方して下さり、大事には至りませんでした。ガンの手術でも、異常にいち早く気づいてくれた方、執刀してくれた先生をはじめ、支えて下さる方が大勢集まってくださいました。今回の白内障手術も同様です。
こうして振り返ってみると、私を支えて下さった皆様は、まさに仏様の使いなのだと思わずにはいられないのです。
私たちが困難な状況であっても、仏様がいつも助けを出してくださっていることは法華経の「法師品第十」にも説かれています。
若人欲加悪 刀杖及瓦石 則遣変化人 為之作衛護
(若し人悪 刀杖及び瓦石を加えんと欲せば則ち変化の人を遣わして 之が為に衛護と作さん)
「欲令衆」にも出てくる一説です。
どんなときでも私たちは常に見守られ、助けられていることを教えてくださる経文です。この経文にふれるとき、新たな視界も、仏様から頂いたものなのだなと実感するところであります。
これからはクリアになった視界で、よりたくさんの仏様を見つけていきたいと思います。